漢方診療

漢方の考え方

問題になる部分に対処するのではなく、加齢によって低下する各臓器を、患者さま自身を元気にするのが漢方の考え方です。

若い人、元気な人であれば、問題になっている部分を取り除けば、後はその人自身が基本として持っている体力によって回復し、元気を取り戻すことができる。
これに対し高齢者では、問題になっている部分だけを抑えても、基本となる体力そのものが加齢によって徐々に低下しているわけですから、さまざまな症状が「モグラたたきゲーム」のモグラのように次々に現れて、個別の治療では収拾がつかないということがあります。

何となく調子が悪い、食欲がないなどで病院でいろいろ検査はしたが何ともないと言われ困っている。 こんな時、漢方の出番です。
今のところ、そうした体力のベースラインが低下している人の下支えになるべき薬による治療法は漢方以外ありません。 丸ごとの患者さまを診て全体のバランスを保持するのが漢方治療の基本的な考え方です。